虫よけ、はっか水、ミントシロップ、etc.…

夏にさわやか、冬にあっため効果を発揮する万能「はっか」 「はっか」は、ミントという英語名でよく知られるハーブのうち、Japanese Mint(和種はっか)と呼ばれるものです。何十種類もあるミントの交配種のなかでも、和種の はっか はハーブの成分が濃い優良種。和種のはっかにも種類があって、西洋はっかとの混合種を含め、世界中に広がっています。 手づくりのコスメに欠かせない存在といえばアロマオイルですが、はっかの精油である はっか油(ゆ)は値段もとてもリーズナブルです。 安価で、あらゆる用途に使える はっか を身近において、清々しい はっか生活を送りませんか。

いつでもどこでも清涼感

ミントはシソ科の多年草で、和種のはっかを含めて世界には何十種類もの交配種が分布しています。 アロマテラピーで使われるエッセンシャルオイルとしてよく知られているのは、ペパーミントやスペアミント。 日本のはっかは品質がよく、最盛期には世界の生産量の8割以上を占めるほどでした。 海外で和種の栽培が広まったり、混合種ができてきたりして、現在、日本の はっか産業は大きいものではありませんが、はっか油は国内で手に入るエッセンシャルオイル(精油)としては最も身近で安価なものの1つです。 はっか にもいろいろな種類がありますから、はっか油といっても使われている種類などで香りは微妙に違います。 リンとすっきりした香りや、やや甘みを含む香りなどから、自分の好みのものを見つけてください。 はっか油が1本あれば、その清々しい清涼感をいつでもどこでも味わうことができます。 精油ビンの口にはたいていドロッパーがついていますから、こぼれる心配は少ないですが、直接ビンから香りをかぐのは人目に立ちすぎると思われるなら、はっか油を何滴か含ませた小布を持ち歩きましょう。 そうしておけば、いつでも取り出して香りをかぎ、気分をすっきりさせることができます。 雨の日の満員電車、タバコの煙が充満した居酒屋、掃除の行き届いていないお手洗いなどなど、いたる所で出番がありそうです。 ただし、普段使いのハンカチなどを使ってしまうと、はっか油をしみこませた部分でうっかり顔を拭いて、顔面がスースー……なんてことも。 はっか油またはエッセンシャルオイル専用に、お気に入りの小布を「香り布用」と決めておくとよいでしょう。 もちろんポプリのサシェの要領で、香りをつけたドライフラワーや脱脂綿を小袋につめて持ち運んでもいいのですが、ちょっとメンドウ…と思いませんか。 そういった小物をつくる楽しみもありますが、単純に香りを楽しみたいのであれば、「香り布+はっか油」をカバンやポケットにしのばせるだけで十分。 はっか油をしみ込ませた香り布を、さらにハンカチに包んで持ち歩けば、手を拭くときハンカチからもほんのりいい香りが漂います。

手軽につくる虫よけ&かゆみ止め

化学薬品が苦手な人におすすめなのが、はっか油を使った虫よけ&かゆみ止めバーム。はっか油の分量を調整すれば、小さい子にも安全です。 虫よけ効果のあるハーブはシトロネラなどがよく知られていますが、たとえばシトロネラのスプレーやエッセンシャルオイルは、1本1,000〜2,000円くらい。 でも…、虫除け以外には何に使えるの…? と考えると、私としては、どうしてもレジから足が遠のいてしまうのです。 そこをいくと、はっか油は1本400円くらいから、しかもドラッグストアで買えてしまいます! さらに、はっか油の香りは老若男女問わず好まれやすく、いつでもどこでも、そして家中で使えるほどの抜群の用途の広さをもっているのです。 アロマテラピーを初めて実践するという方がお試しするにも、もってこいの素材ではありませんか? 家の中で見かける、たいていの虫は はっか油の香りが嫌いですから、家のあちこちにスプレーしておけば虫の侵入を妨ぐ効果があります。 梅雨や夏の時期によく現れて驚かせてくれる、あの黒いGさんも、苦手なのですよ。 生ゴミに寄ってくる小バエや、ふとんに付くダニの忌避剤としても有効です。 また、人の体につける虫よけとしては、長めの時間効果が持続するように、はっか油とワセリンを混ぜたバームを手足や首回りなどに塗るのがおすすめです。 このバームは、そのまま虫に刺されたときのかゆみ止めにもなりますから、外出するときには持ち歩くようにします。 もし山小屋など、ちょっと外に出るにも蚊などが寄ってくるといった状況であれば、はっか油のスプレーを用意しておいて玄関先でシュッと浴びれば、体にまとった香りが虫よけになります。 スプレータイプのもの、特にエタノールを配合したものでは、持続時間が短いことに注意しましょう。 ミントの主成分として有名なメントールが筋肉痛をほぐすのに使われているように、はっか には血行をよくする働きがあります。 保温とは違いますが、血のめぐりをよくすることで、じんわりと体を暖めます。 炎症を抑えたり、神経の緊張緩和、抗菌性にも優れていますから、はっか油の蒸気で(200mlのお湯に はっか油を1滴)のどをケアしたり、湯船に入れたりと、冬もこれ1本で大活躍です。

<虫よけ&かゆみ止めバーム>

【材料】ワセリン10g はっか油50〜70滴 【つくり方】はっか油とワセリンをビン製の容器に入れ、よく混ぜ合わせる。

<虫よけスプレー>

【材料】はっか油5〜15滴 エタノール5ml(またはホホバオイル5滴) 精製水50ml

【つくり方】

  1. はっか油とエタノール(またはホホバオイル)をスプレー容器に入れ、よく混ぜ合わせる。
  2. 容器を振って中身を混ぜながら、精製水を少しずつ足していく。全部入れたらキャップを閉じて上下に振り混ぜる。使う前に、もう一度よく振り混ぜてからスプレーする。

ハーブとして育てる

はっか の種や鉢植えを購入して、ハーブとして育てるのもおすすめです。ミントは全般的に比較的簡単に栽培でき、たいていは放っておいてもどんどん増えていきます。 いちばん簡単な利用法は、はっか水(ミント・ウォーター)でしょう。夏の暑い時、お茶などをボトルでつくって冷蔵庫に冷やしておきますよね。 そのボトルに水と、きれいに洗った はっか を入れて冷蔵庫で冷やしておけば、さっぱりとした清涼ドリンクのできあがりです。 カフェなどで出されるお水にレモンの輪切りが入っていることがありますが、その要領ですね。 育ちがいいミント系のハーブは、放っておくと他のハーブなどの鉢に移っていったり、あちこちに領土を広げていったりします。 「増え過ぎたなー」というときにおすすめなのが、「ミントシロップ」をつくること。 水100ccと砂糖100gを火にかけ、砂糖が溶けたらミント(はっか)20gを加えてフタをし、火を止めます。 冷めてから漉せば、できあがり。コツは、ミントを煮込んだり潰したりしないようにすること。 水割りや炭酸水割りにしてもいいし、アイスティーに入れてアイスミントティー、ココアに入れてアイスミントココア…夏のドリンクのバリエーションが一気に広がりますよ。 ところで、はっか油について注意する点としては、粘膜や皮膚の弱いところに直接ふれると必要以上にスースー(ヒリヒリはしません)してしまうので、精油ビンの取り扱いに注意することと、プラスチック素材を溶かしてしまう場合があることです。 また、プラスチックなら何でも溶かすというわけではありませんが、素材の劣化・揮発を防ぐためにも、容器はビン製のものを選ぶことをおすすめします。 なお、エッセンシャルオイル全般に言えることですが、分量が多すぎると害になったり、肌への刺激が強すぎることがあります。 適量には個人差がありますから、パッチテストをするなどして配合量は慎重に決めるようにしてください。 今回ご紹介したのは、専門店に赴かなくてもドラッグストア等で材料が手に入るものばかり。 今日の帰り道にでも はっか油を買い求めて、ぜひこの機会にアロマを楽しむ生活をスタートしてくださいね。